アルファベット荘事件 (白泉社My文庫)

アルファベット荘事件 (白泉社My文庫)

パブリッシャー
白泉社
価格: ¥650

アルファベット荘事件 (白泉社My文庫)のレビュー

不思議な読後感
初期の作品なのに、今現在出版されているものの中で一番最後に読んだ北山本。
その分アラもあるし、挿絵に助けられているところもある気がしたけれど、さすが北山本。
読み終わった後に何ともいえない気持ちになりました。
今後の3人の関係とディ、そしてあの人の今後がぜひ読みたいと思いました。
奇妙な世界の本格ミステリ
いわゆる「雪の山荘」を舞台に繰り広げられるオーソドックスなミステリ。
本格ミステリとしては、極めて優れている、というほどではないにしろ、一般ミステリにも引けを取らない大掛かりなトリックで楽しませてくれます。

また、そこに集まった登場人物は、事件解決のみを存在意義とする「何も持たない探偵」ディをはじめ、頭は切れるがどこかずれた美人女優、失踪人探し専門の女私立探偵、懸賞金付きの犯罪を追うカップル、オーパーツを追う謎の男など、一癖も二癖もある人物ばかり。

事件解決後に明かされる犯人とある人物の秘密など、トリックの謎以外にも、各キャラクターの背後に、不思議な世界観の広がりを感じさせてくれる、ライトノベル・ミステリの良作といえるでしょう。続刊を期待したいところです。